5 in stereo Mixer の製作(3)

今回の製作では、ワンオフものではありますが、プリント基板を起こしました。
使用した可変抵抗器のサイズが2.54mmの整数倍ではなかったためでもあります。
また、同じ配線が10か所以上に及ぶため、プリント配線化した方が楽になるだろうと考えました。

プリントパターンの作成には、KiCADを使用しています。
さて、実際に出来上がったものを良く見ると不具合があります。
現像にムラが出来てしまい、パターンが切れてしまっている部分もあります。
これらについては、鈴鍍金線で補強しておきました。

整流・平滑回路のみユニバーサル基板に組んでいます。
レギュレータは、三端子のTO-220型のものを使っています。
放熱器の向きには注意を払うべきですが、今回はこのようにしました。

全体を組み込み、このようになりました。
必要な強度は確保できると判断し、可変抵抗器の固定で基板の固定も兼ねています。

テストランです。
電源は、無事に入りました。
しかし、片チャンネルから音が出ません。
もしやと思い、プリントパターンを辿ると、やはり信号経路で途絶している箇所を発見しました。
これを修正したところ、両チャンネルから音が出るようになりました。
しばらく様子を見て、測定に入ります。

5 in stereo Mixer の製作(2)

各段のアンプ部分には、ディスクリートも考えましたが、結果的にオペアンプを使用することにします。
LM4562、NJM5532、OPA2134、NJM4558、NJM2114などを候補にしました。
手持ちの関係から、OPA2134とNJM2114を使用することにします。

全体の回路図を示します。

入出力端子には、6.3Φ標準フォーンジャックを使用します。
接続されるものは、シンセサイザなど楽器ですから、RCAジャックは不向きです。

手持ち部品の関係から、一部にオーディオ用部品を使用しました。
このほか、OSコンやBlack Gateを使用しています。

回路図上には表れていませんが、電源トランス1次側には、バリスタ(サージアブソーバ)を挿入しています。
また、電源スイッチは、片切のものではなく両切りのものを使用します。

ケースは、検討を重ねた結果、LEADのAM-5Dを使用しています。
実装に際しては、プリント基板を自作することとし、立体的に配置します。

(つづく)

5 in Stereo Mixer の製作

予告していた5入力ステレオミキサーを製作しました。

私が必要としている機能を書き出してみます。
(1)5台程度のシンセサイザのステレオ出力を混ぜる。
(2)機器(シンセサイザ)側の出力は、最大で2V程度を見込む。
(3)トータルゲインは、0〜6dB程度。
(4)混ぜることを最大の目的として、他の付属回路は設けない。
(5)ケーブルのアクセスがしやすいように、前面配置とする。
非常に大雑把ですが、以上のことから仕様をまとめることにしました。

加算回路を構成する場合、回路は反転増幅回路を使用します。
構成を考えるのに先立って、製作例を調べてみました。
結果、以下の回路を基準に考察することにします。

片チャンネル分のアンプ部です。
回路としては単純なDCサーボをかけたものであり、ダイレクトカップルが可能です。
ゲインは、当初、6dBに設定しました。

(つづく)

Mixer と Sequencer

昨年のASBS 2015の頃に、ある方からシーケンサーの構想についてお話を頂きました。
大まかな回路図も描きましたが、これらは使えないことが分かり、再度検討を進めているところです。
進捗状況は、その制御の為のマイコンも購入してあるのですが、そこで一旦停止。
冷却期間としています。

現在、アナログミキサーを検討しています。
サミングアンプには、OPA2134やNJM2114を予定しています。
場合によっては両方を使用するかもしれません。

アナログシンセ・ビルダーズ・サミット2015

11月28日、アナログシンセ・ビルダーズ・サミット2015が開催されました。
皆さんの力作を拝見させていただき、ただただ驚くばかりです。

懐かしすぎる、クーガー・スカイセンサー・WaveKit。


今年は、山下春生さんの伝説のシンセも展示され、感動しました。

「山下」シンセ、私のVCA・ADSRを含めると、3人以上の方が出展されているようです。

ADSRです。

これも当初、NE555をベースとしたものを製作しました。
しかし、サスティンレベルを上げると、GATE/TRIGGERがないのに電圧が出力されるという不具合があることを発見。
結局、VCAと同じく山下さん製作のものと交換することにしました。
現在は良好に動作しています。
1号機では、各タイムを最長で10秒に設定していましたが、今回は、3秒程度にしています。
また、山下さんの製作は±15Vでの動作なので、これを±12Vで動作するように定数を変更しています。
更に、マルチトリガーに対応するために、回路を付加しています。
実は、ADSRは初期段階で電圧制御のものを製作する予定でしたが、変更しています。
全てのモジュールを、ケースに納めてみました。
大きなブランクパネルには、シーケンサーを組み込む予定でいます。

VCAのパネルです。

当初、CA3080を使用したものを製作しましたが、CVを0にしても音が漏れるなど、不具合が多く使いものになりませんでした。
改めて、「伝説のハンドメイドアナログシンセサイザー 1970年代の自作機が蘇る」(山下春生氏)掲載のものを製作しました。
周波数特性と取ると、100KHzまでフラットで、とても素晴らしい特性です。

VCFとVCAをケースに納めてみました。
シンセサイザーらしくなってきましたね。