モニターアンプ

プリアンプを製作しました。


構成としては、NJM8920で構成された計装アンプでバランス受けし、OPA604で構成されたフラットアンプ→アッテネータ→出力トランスで送り出すという形式です。
計装アンプ段は、Rolandのシンセ・Integra-7の出力を活かすことを考えた末で、この後EDCOREのトランスで受けています。
他の入力には敢えてバッファを介さず、入力セレクタを経由した後、次段のOPA604に送られます。
同時に、Recセレクタで録音用出力も出しています。
OPA604段では入力部にハイカットフィルタを配しています。
また同時にオーディオマニヤの方々の逆鱗に触れるようなNF-β回路に時定数を持たせ、ハイカットとローブーストを構成しています。
勿論、8920で構成された段にはトランスが挿入されるとは言っても念のためにオペアンプ出力にコンデンサを挿入しています。
また、OPA604で構成された段でも、入力には何が接続されるか分からないことを想定し、カップリングコンデンサを挿入した上でNFBの反転入力側抵抗器にコンデンサを入れたAC増幅器としています。
これにより、100%の直流帰還が掛かりますので、出力には直流が現れない極めて安定な回路となります。
アッテネータは、4連アッテネータ(単なる可変抵抗器ではない)を使用し、擬似的な定インピーダンス型を構成しています。
そしてその出力は、クリスタルオーディオ(http://kouei-crs.pya.jp/index.php?FrontPage)取り扱いのライントランスを介してパワーアンプへと送り出されます。

測定したところ、1KHzにおいてTHD+Nが0.0048%であり、バランス入力−RECアウトでは10Hzから80KHzまでほぼフラット、アンバランス入力−プリアウトで400Hz付近からローブーストされ80Hz付近で+3dB、400Hz付近から30KHz付近まで±1dBとなっています。
音質は、現在エージング中ということもありますが、中高域の張り出しが強く、JAZZやシンセのストリングスなどの響きを気持ちよく聞かせてくれます。
一方で、図らずも、スピーカの粗を引き出してしまいました。
エージングに時間がかかる部品を一部で使用していますので、これからどのように変化していくのか、非常に楽しみでもありますが、その前にこれに合うスピーカを調達することになると思います。
候補としては、ダリ若しくはJBLの低価格(中国産)モデルを考えています。